アロカシアは、熱帯および亜熱帯アジアからオーストラリア東部にみられる植物で、サトイモ科に属します。オセアニアや南アメリカで広く栽培され、日本でも、沖縄など南西諸島に数種が自生します。葉が大きくて美しいものが多く、観葉植物として人気があります。
アロカシアは約80種が知られていますが、その中でも、ここに紹介する「アロカシア・メロ」は、絶妙な美しさから「宝石」と呼ばれるアロカシアのひとつです。
アロカシア・メロは、ボルネオ島サバ州の固有種で、熱帯雨林の岩の隙間などに自生しています。
厚く、水泡状に隆起した浮き彫りの葉は、名前のもととなったメロンの皮に似ています。大きさはコンパクト(20cm程度)で、仏炎苞(花びらのような部分)・肉穂花序(仏炎苞に囲まれた小さな花の密集部分)は、全体的にクリーム色になります。驚くほどユニークな植物です。
アロカシア・メロは、1960年代初頭に、イギリスのキュー王立植物園で栽培されていたものが絵に描かれているのですが、これが未だ登録されていない種だと気づかれたのは最近のこと。「アロカシア・メロ」と正式に記述されたのは1997年、という、新しい仲間です。
しかしすでに乱獲されてしまっており、自生地にはほとんど無いといわれています。かろうじてクローンをつくっていたため、1種類として認められたといいます(皆様にお届けするのも、メリクローンでふやしました苗です)。
アロカシア・メロについてくわしく知りたい方は、以下のテキストをご参照ください(英語です)
The Jewel Alocasias (By LariAnn Garner)
ALOCASIA MELO (By A.Hay, P.C.Boyce and K.M.Wong)